2012年5月17日木曜日

最新がん検査法を海外で事業展開へ

金沢大学が開発した、血液によるがん検査がインドで事業化される。

この血液がん検査は「マイクロアレイ血液検査」と呼ばれ、がんに関係する遺伝子を載せた「DNAチップ」を使い、患者の血液から抽出した遺伝物質を解析することでがんを早期に発見できる。金沢大学とバイオベンチャー企業「キュービクス」が共同開発し、特許も取得済。

今のところ「血液がん検査」が対応している がんは消化器系がん(胃がん、大腸がんetc.)だが、今後は肺がんや乳がん子宮がん前立腺がん等のがんへもの適用できる改良を目指している。

血液の遺伝子解析によるがん検査法は昨年2011年8月に商品化され、石川県内では金沢市の北陸病院、七尾市の恵寿総合病院、白山市の公立松任石川中央病院、加賀市の山中温泉医療センターへ導入されている他、砺波市の砺波総合病院などと合わせて国内24施設で約200例への導入実績があり、評価を得ている。

海外では、ドイツに続き、今回のインドへの事業展開が2例目となる。

インドでは、提携した地元企業が、2012年中に臨床性能試験を300例実施し、来年2013年にも検診事業が開始される。その後、中近東やシンガポールへの展開も計画されており、日本からはDNAチップの輸出拡大と検査や解析の手法の指導が期待されている。