大腸がん治療にカレーのスパイスの有効性が試される。
カレーなどの料理に色や香り付けに使われる香辛料である鮮やかな黄色のターメリック。日本では、「ウコン」としての方が有名だ。このターメリック(ウコン)に含まれる成分が、「クルクミン」だ。このクルクミンを含む香辛料ターメリックは、数百年も前からインド料理やタイ料理で頻繁に使用されてきた。
このクルクミンが抗がん剤の持つ大腸がん細胞の殺傷力を高める効果があることは、既に実験室レベルでは確認済みなのだ。
今回は、人間に対する実証実験として、進行性の大腸がん治療に対するカレーのスパイス成分クルクミンの効果を検証する。実験するのは、イギリスのレスター大学(University of Leicester) のがん医療研究センターECMC(Experimental Cancer Medicine Centre)の研究チーム。
大腸がんでは、抗がん剤治療の副作用の負担が大きいために、抗がん治療が長期間続けられないことが多く、 がんの転移が広がった後では治療が難しかった。
クルクミンにがん細胞を抗がん剤の効果を助長する機能が確認されれば、 がん患者へ投与する抗がん剤の量を減らすことができ、それは副作用も減少されるため、治療をより長く続けることが可能となる。
実験の結果を待つまでも無く、大腸がん患者は抗がん剤に平行してターメリックカレーを食べることは有益だろう。