2012年2月22日水曜日

がんの転移を阻害する新薬へ

がん転移の原因物質を発見
がん転移阻害新薬の開発が期待される熊本大

がん細胞が離れた場所へ転移したり、周囲の組織へ浸潤する原因となる物質が、発見された。

米がん学会誌電子版に発表したのは、熊本大の尾池雄一教授らのグループ。がん転移の原因物質の名称は「アンジオポエチン様たんぱく質2」で、このたんぱく質の分泌を抑え、働きを阻害できれば、がんの転移は防ぐことができる とのこと。そのような性質の物質を発見することががん転移防ぐ新治療薬の開発に直結できるのだ。

ところで、このたんぱく質自体は既知の成分であり、これまでは肥満体の脂肪組織でこのたんぱく質が慢性炎症を起こし、糖尿病の原因となることが既知であった。今後はがんの転移と糖尿病予防の2つの観点から要観察の物質となるだろう。

2012年2月20日