2012年6月26日火曜日

最新胃がん手術のメリットと問題点

前立腺がんでは保険適用になったロボット手術は、他のがん手術に対しても合併症リスクが低下できることが分かってきた。そのため、胃がん、大腸がん、食道がん、肝臓がん、すい臓がんに対しても、ロボット手術で施術される症例が増えている。

例えば胃がん手術の場合、胃がん患部周囲のリンパ節を切除する際に電気メスの熱が原因で、膵臓が損傷を受け、て炎症を起こしたり、膵液漏になることがある。しかし、ロボット手術で膵液漏が発生するリスクは激減できる。執刀医が3次元画像で奥行きを把握しながら切除できるため、周囲の臓器の損傷を最小化できるのだ。

従来の手術法では一定の率で発生した合併症を、ロボット手術ではかなり減らせることが患者のメリットなのだ。問題は、自由診療の扱いとなるため、入院,検査の費用も全額が患者負担となり、総額で300万円以上の治療費が必要となってしまう。

今後は、前立腺がんだけでなく、胃がん、大腸がん、食道がん、肝臓がん、すい臓がんへの保険適用が待たれる。

2012年6月25日月曜日

新しいがん治療法はパッチを3時間貼るだけ

皮膚がん治療に、パッチを貼るだけの新しいがん治療法が開発された。全インド医科学研究所が発表した。

新治療法は基底細胞がんに適用される。基底細胞がんは、皮膚がんの中でも死の危険性は低いものの、患者数が最も多い皮膚がん。治療方法は放射性リン(32P)を使用したパッチを貼るだけで、手術や放射線照射などと比べて非常に安価で入院の必要もない。貼るだけなので、傷も残らない。

臨床実験では、顔に基底細胞がんのできた被験者10名を対象に実施された。皮膚がん患者の患部に治療パッチを3時間貼り、同様の処置を4日後と7日後に繰り返した。結果として、3か月後の検査では全員の基底細胞がんが消滅した。しかし、6か月後の再検査では、2名の被験者が再発した。

今のところはまだ実験が小規模なので、実用化までに広範囲な研究が必要とされている。悪質な皮膚がんとされるメラノーマ治療への展開が期待される新治療法だ。

2012年6月22日金曜日

肺がん転移6分の1に抑える新薬開発

がん細胞の転移に重要な役割を果たす酵素が特定された。

ADAM28という酵素が肺がんや乳がんの細胞で強く働いているおり、がん転移の際に働くため、この酵素の抑制で がん転移が抑制できるという。マウスの実験でこの酵素ADAM28の働きを阻害したところ、がん転移を劇的に減らせたのだ。

がん細胞は通常、血管に入るとほとんどが死滅するが、一部のがん細胞が生き残って他の臓器に辿り付くことでがんが遠隔転移してしまのだ。しかし、遺伝子操作で酵素ADAM28が働かないようにした肺がん細胞をマウスに注射すると、通常の肺がん細胞を投与した場合に比べ、肺への転移が6分の1に抑えられた。また、酵素ADAM28が働かないようにした乳がん細胞を乳房に注射した場合、脳や腎臓、肺、肝臓などへの転移も5分の1程度に抑制できた。

近い将来に、ADAM28の働きをコントロールする抗がん新薬が開発されることで、がんの転移を抑制できるようになる可能性が高まっている。

研究成果は、慶応大医学部のチームが米国立がん研究所雑誌に発表した。

肝臓がん再発の確率に備える

肝臓がんは非常に再発しやすい、やっかいながん。完璧な治療で完快を得ても、年に15~20%という高い確率でがんが再発する。5年間での再発率は約80%にもなるのだ。

手術での切除や、熱してがん細胞を死滅させるラジオ波焼灼(しょうしゃく)術でがんを完全に取り去っても、残った肝臓はすでに慢性の肝臓病が進行して肝がんができやすい状態になっている。そのため、肝臓の他の場所にがんが再発し易いのだ。

肝臓がんの治療は、一旦克服した後の再発予防や最も重要なのだ。残念ながら肝がんの再発を直接防ぐ治療はまだ無い。

しかしウイルスを抑えることは肝臓の働きを改善しがんの再発予防に効果的だ。B型肝炎やC型肝炎では一度 肝臓がんができた後でも、ウイルスを抑制することで、長期的な再発予防効果が得られる。

将来的には、肝臓がんの再発を抑える有望な薬が開発中なので、新薬の登場を待ちたい。

それまでは、肝臓がんの治療後は50%のがん再発を前提に、定期的な血液検査とエコー、コンピューター断層撮影装置(CT)などの画像診断が不可欠だ。 がん再発を早期に発見することで、再度の根治的な治療が可能となる。

肝臓がんは、慢性肝炎・肝硬変に対する治療が進歩したことで、発症が回避できるようになった。また早期発見技術が増え、その後のがん治療技術も進展し、さらに肝がん根治後の肝炎・肝硬変の治療と画像診断を繰り返すフォローの徹底によって、治療成績が飛躍的に向上している。

50%のがん再発率にも恐れる必要は無く、治療が可能だと信じて、検診を欠かさないことだ。

2012年6月20日水曜日

抗がん剤効かない悪性リンパ腫の治療法

血液のがんである悪性リンパ腫。
その中のNK細胞リンパ腫に対しては、通常の抗がん剤がほとんど効かないことが問題だった。しかし、5種類の抗がん剤を投与する「SMILE療法」が、NK細胞リンパ腫に対して治療効果が高いことが判明。さらにその治療効果の大小を事前予測する手法が解明された。白血球の減少や肺障害などの副作用が出ることがあるが、頻度が少ないことが特徴だ。

リンパ腫の腫瘍(がん細胞)に含まれるウイルスが血液中に出した遺伝子の量が少ないほど「SMILE療法」のNK細胞リンパ腫に対する治療効果が高いことが判ったのだ。しかも、その適正が合致すると副作用も少ないことも確認された。

名古屋大医学部の研究チームが解明し、米専門誌に発表した。

陽子線がん治療の小型新型システムを承認認

副作用が少なく治療効果の高い次世代のがん治療、陽子線治療システムの新型機が米国FDAの承認を取得した。

既存の陽子線治療は、広大な設置面積が不可欠で、膨大なコストが問題だった。

新型の陽子線治療システムは、設置面積を著しく低減することに成功し、同時に信頼性を改善、既存のエックス線放射線治療システムと類似した管理方法や操作方法を用いる事で、経済性、操作性を向上した。そのため、導入コストや運営コストのが大幅に低減されたのだ。

小型で高精度で強力な陽子線ビームががんを治療する新型の陽子線治療システム「MEVIONS250」は、米国のメビオンメディカルシステムズ社が開発・販売している。今後は2014年までに、世界で12台以上のMEVIONS250 陽子線がん治療システムが出荷される予定で、ロバートウッドジョンソン大学病院(ニュージャージ州)とオクラホマ大学(オクラホマ州)への搬入が進行中だ。その後、フロリダやカリフォルニアの病院へ順次に導入が進められる。

高精度で切らないがん治療は今後ますます普及と低価格化が望まれる。

2012年6月19日火曜日

食道がんの発症原因と治療法

強いアルコールを飲む人が食道がんを発症しやすい理由は、アルコールを飲むと発がん性物質であるアルデヒドが息に出るからだ。そのため、喉頭がん、咽頭がん、食道がんになるリスクが高いのだ。

種類を飲むと顔が赤くなる人ほど、アルデヒドの処理効率が悪く、がんリスクが高いことが判っている。

食道がんが進行している場合の自覚症状としては、物が飲み込みにくい、引っかかるという症状が出る。食道がんの検査は、食道に色をつける内視鏡色素散布法などを受けることで、早期発見が可能だ。

食道がんの治療法は、
(1)内視鏡での手術
(2)開胸での手術
(3)放射線や抗がん剤での治療
などで対処される。

早期の食道がんは、手術でがんを切除する治療法が多い。開胸で食道がん手術をした場合には、入院から退院までの目安は約1カ月。もしも、がんに広がりあった場合には、手術後に放射線治療を追加するケースもある。体力の回復も考慮すると、仕事復帰までの目安はやはり数カ月間が必要となる。